石灰
出典: たまちゃん村
2009年4月8日 (水) 16:07 の版; 最新版を表示
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石灰の主な役割としては、まず土壌中の酸度を調整することです。これは、植物の生育にちょうど良い酸度が弱酸性のところなのですが、肥料分が分解してできた塩などで、酸性のほうに偏ってしまい、生育にも影響してくる事から、酸度矯正が必要になってきます。また、植物が育つために必要な肥料分の一つで、窒素・リン酸・カリに続いて量の必要な肥料として使われています
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主成分と効果
石灰の主成分はカルシウムで、石灰の種類によってはそれ以外にマグネシウムやミネラル分が含まれていたりします。
カルシウムは植物の細胞壁の中に含まれ、植物を頑丈にすると言われています。そのため、カルシウムが不足すると、細胞が柔らかく壊れやすくなるため、うどん粉病や尻腐れ病にかかりやすくなってしまいます。
カルシウム分を補充するには、一番よく使われている方法が消石灰や苦土石灰、有機石灰を野菜などを植える前に土に混ぜておく方法です
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石灰の種類
- 消石灰
- 一番よく使われている石灰で、「せっかい」とか「いしばい」とも言われている。反応が強く、土壌混和後は10日から2週間ぐらいは置いておいた方がよい
- 苦土石灰
- 苦土(=マグネシウム)を含んだ石灰で、ほうれん草を作るときには必須といわれています。土壌混和後数日はおいておいた方が良い
- 有機石灰(天然石灰)
- 「かきがら」を原料にして作られた石灰で、緩やかに反応をして土壌中和をするため、土壌混和後すぐに植えても植物に影響しにくい。そのため、急ぐ場合などによく使われる
- カルシウム剤
- 土壌中和の効能はなく、純粋にカルシウム分を補充するために使われる肥料で、粒状に成っていて土にまいて使うものと、液体になっていて薄めて葉面散布するものとがあります。酸度をいじりたくない場合や、液剤は石灰不足が出ている野菜に即効的に効かせるために使用します
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使い方
石灰はほとんどが作物を植える前に畑に土壌混和します。量は基準としては消石灰・苦土石灰が1坪(=3.3㎡)あたり500g、有機石灰が1坪当たり1kgぐらいとされていますが、できれば土壌の酸度を調べてから必要量を混ぜて土壌中和を行った方が良いです。
カルシウム剤はもちろん、苦土石灰も植物の生育途中であげる方法も使え、生育の早い葉菜類や長期で収穫できる野菜は石灰不足をおこす事もあるので、追肥という形で土の上にまいて置くようにして下さい。また、すでにカルシウム不足の症状が出ているようであれば、カルシウム剤の液剤を散布したほうがよいです